店舗で商品を販売している時に、特別割引などで定価とは異なる売価で販売することがあります。NECモバイルPOSではその販売価格の変更をワンタッチで行うことができます。
まず初めに、加盟店ポータルで、商品マスタを登録するときに、特別売価を3種類登録できるので、事前に登録します。

そして、実際に販売する際に、売価をワンタッチで変更することができます。

dPackでは、シフト管理ができるだけでなく、勤怠打刻(タイムレコーダー)の機能もあります。
シフト管理は「希望シフト」「予定シフト」の作成をする機能ですが、勤怠打刻は「実績シフト」の自動入力になる機能です。
(シフト管理の機能についてはこちらをご覧ください)
それでは、実際の勤怠打刻(タイムレコーダー)の操作画面をご説明します。
勤怠打刻については、POSやdPackに使用されているiPadからも打刻作業が可能ですが、できればタイムレコーダーとして専用機器を置かれることが多いです。
ですので。勤怠打刻の画面は、通常のdPackの画面とは異なるURLで使用することができるようになっています。
シフト管理にて「予定シフト」に入っている従業員は、濃い青色で表示され、シフトには入っていないけれどこの店舗に勤務する可能性のある従業員は水色で表示されます。
現在出勤していたり、今日の勤務が終わった従業員は緑色で表示されます。
アンケート調査を行う機能もあり、その設問を自由に作成することができます。
この機能を使うと、体調管理などの調査にも使用することができます。
また、カメラ付きのタブレットを使用している場合には、フロントカメラで出勤した従業員の顔写真を撮影して、打刻のなりすまし防止や、体調チェックや身だしなみを確認することもできます。
dPackが最初に開発された時は、売上分析機能からスタートしました。POSで蓄積されたデータを有効活用しようというのがその最初の設計ポリシーだったからです。
ですが、POSにも集計機能や分析機能があります。ここではdPackの分析機能との役割分担についてご説明します。
(1)POSの売上分析
POSでは、クラウド上のサーバーに売上レシートデータを7年分保管するように設計されています。これは、税務上の証憑書類の保存期間に対応しているためです。このデータ保存があるので、レシート控えを紙で保存するという必要がなくなりました。
つまり、最も細かいレシートデータが取り出せるようになっているのです。
一方、大量のデータを蓄積しているということは、それを集計するのにとても時間がかかります。
ですから、すぐに取り出せるデータは直近の31日間に限定することで、集計スピードを上げています。
これは、POSの分析機能が、直近の売上データを検索して、修正したり入力間違いを探し当てたりすることを主たる目的にしていて、お客様からの問い合わせにすぐに対応できるようにしているからなのです。
(2)dPackの売上分析
それとは逆に、dPackの売上分析は、事業者の会計期間(12ヶ月)において経営成績を分析できるようにすることを目的に開発されました。
ほとんどの事業者は1年毎に決算を行い、前年度と比較しながら経営成績を評価しています。
ですので、dPackでは売上データは標準で過去24ヶ月をデータとして保存し、それよりも古いデータは自動的に削除して集計スピードを早めています。(別料金で25ヶ月以上の保管をすることも可能です)
dPackは集計スピードを早めるために、画面上に表示される集計データについては、集計テーブルを使って事前に集計して保持しています。売上データが5分毎にPOSから送信されてくるたびに、再計算して集計しています。
そのため、すでに集計したデータを表示するだけなので、分析帳票の画面表示が数秒で可能になるのです。
このように、POSとdPackは分析機能について役割分担をしています。
dPackの分析機能についてはこちらにサンプルをご用意しています。
dPack Businessをお使いのお客様は、仕入先とのデータによる発注仕入の機能「dPack dX-EDI」を有償オプションでご利用いただくことができます。
dPack dx-EDIには、発注仕入データファイルを交換するFTP EDIと、仕入先がインターネットを通じてブラウザから受注データを取得するWeb EDIの2通りが選択できます。
ここでは、仕入先がインターネットブラウザで受注、ピッキング、出荷まで行うWeb EDIの操作方法を説明します。
設例:
(発注側=dPack Businessユーザー)
DMCデモ株式会社 阿倍野店
(受注側=dPack dX-EDIユーザー)
えびすや
(1)店舗からの発注
店舗から、発注権限のあるユーザーがログインして、仕入先を選んで発注します。
仕入先にはあらかじめ発注可能な品目(その仕入先の取扱品目)が登録されているので、その中から選んで発注数量を入力するだけです。
(2)仕入先の受注と出荷作業
仕入先の「えびすや」では、dPack EDIの画面から受注内容を照会することができます。その画面からCSVデータをダンロードして、自社の倉庫管理システムへ出荷指示データとして取り込むことができます。
倉庫管理システムがなくても、倉庫の在庫置き場所別にピッキングリストを印刷することができるので、簡易的な出庫管理が可能です。
ここで、材料名「昆布だし」が店舗から4袋の発注があったにもかかわらず、倉庫に残り3袋しかなかったため、その旨を店舗に相談して、とりあえず2袋だけ納品して欲しいと合意したとします。
ですので、発注金額と出荷金額が異なることになりました。
(3)店舗の納品処理
EDIによって、店舗と仕入先はデータでつながっています。仕入先から出荷された情報はすぐに店舗でそのまま納品処理できます。(実際には運送会社が運んでいる間は納品待ち状態です)
店舗の納品担当者がログインすると、過去に発注した情報と、仕入先から納品される入荷予定の情報が一覧できるようになっています。
納品担当者は、実際に到着した品目を納品伝票で検品して、納品したことを画面上でデータ確定させるだけで、納品と仕入の作業が完了します。
これで店舗側の納品処理は完了し、在庫に入庫計上されます。
(4)仕入先の進捗管理
仕入先では、出荷した商品が店舗に問題なく到着したか、その納品処理が処理されたかを知る必要があります。
dPack dx-EDIでは、出荷明細照会の画面で、その出荷済みの伝票ごとにどこまで処理が進んでいるかが確認できます。
店舗での処理から本部での確定処理、経理部門での締め処理から支払処理までの進捗状況がこの画面から確認することができます。
店舗側で納品処理が行われた時に、単価の間違いや数量の不足などのイレギュラーが生じている場合に、納品伝票が修正されていることがあります。その場合には、伝票確認画面で仕入先からもその内容が確認できます。
(5)仕入先の照合と入金予定
店舗側で締め処理が行われ、支払が確定されると、仕入先の入金予定として表示されます。
店舗側の本部にて支払い確定したあと、仕入先では支払明細書(請求書)をPDFファイルでダウンロードでき、その情報を伝票単位で画面にて確認することができます。支払明細書はインボイス対応していますので、店舗側では仕入先からの適格請求書として使用することができます。(国税庁:インボイス制度に関するQ&A 問88)
仕入先は請求書の発送が必要なくなりますし、店舗側では納品事実を仕入先に連絡することで、納品書と請求書の照合作業から解放され、大幅な合理化が可能です。
dPackを導入すると、POSで登録した商品マスタはdPackにも2重で登録する必要はありません。それは、dPackの開発にいたった経緯から、必ずデータ連携することを実現してきたからです。
dPackにはPOSの機能がありません。これは、お店ですでに導入されているPOSレジがそのまま使えるよう、他社のPOSとデータ連携することを最初から目指したからです。
dPackの開発当時はまだ1台で100万円以上するPOSが主流でした。それを買い替えてもらうわけにはいきませんよね。
ですので、過去にたくさんの他社メーカーのPOSとのデータ連携を実現してきました。
そうしているうちに、POSについてもiPadで動作するクラウド型のサービスが始まりました。dPackは開発当時からブラウザで動くクラウドサービスでしたので、ようやくPOSが追いついてきたというわけです。
ここでは、最も導入実績の多いNECモバイルPOSとdPackのデータ連携を事例に、商品マスタの自動連携について説明します。
(1)自動データ連携の説明動画
まず、POSで登録された商品マスタからdPackにデータ連携するまでの説明動画をご覧ください。
(2)POSのポータルサイト(クラウド)
クラウド型サービスは、インターネットブラウザを通じてサーバーに接続して使用します。POSで使用する商品マスタの登録は、そのサーバーに登録することになります。
この画面は、NECモバイルPOSの「加盟店ポータル」サイトといって、POSの設定を行う画面です。SafariやEdgeなどインターネットブラウザを使ってアクセスします。
店舗と本部が離れている場合や、店舗が複数ある場合でも、店舗まで行かなくてもPOSの設定を変更できるように、クラウド上のサーバーでPOSの設定ができるようになっています。
ちなみに、この時点でdPackの商品マスタにもコピーされています。(後述)
(3)iPadで動作するPOS(アプリ)
店舗で使用するPOSは、iPad上で動作します。POSシステムはアプリで作られていて、Apple Storeなどからダウンロードしてインストールします。
POSシステムを起動すると、最初にサーバーからデータダウンロードするかどうかを確認されます。
これは、サーバー側にある商品マスタなどのデータが変更されているので、最新のデータに置き換えることをお知らせしてくれています。
ところで、POSシステムはどうしてアプリで作られているのでしょうか?
それは、インターネット接続が切れてしまっても、POS機能が使えるようにするためです。
インターネットが使えないからといって、お客様に注文やお会計ができませんなんて言えませんよね。
つまり、POSシステムは、アプリとしてiPadの中だけで動作するようにして、インターネット(主にWiFi)が再接続されたときに、サーバーに売上データを送信するように設計されているのです。
ですので、もし停電になってもお会計は可能というわけです。
(4)dPackとのデータ連携(クラウド)
dPackはPOSのサーバーと直接データ連携しています。POSで設定されている情報は、売上や商品だけでなく、部門や分類、消費税設定にいたるまで、すべてのデータをdPackサーバーにコピーしてきているのです。
ですので、POSのデータで集計したり分析したりする機能は、すべてdPackでも実現可能です。さらに、そのデータを使って在庫管理や売上分析に活用していくわけです。
完全なリアルタイムでサーバー接続するとサーバーに負荷がかかりますので、おおよそ5分毎にデータ連携しています。ですので、正確に言うと「ほぼリアルタイム」です。
例えば、POSで売上データが登録されると、POSサーバーに送信され、5分後にはdPackにコピーされて、ブラウザから売上分析ができるということです。
上記(2)でNECポータルで登録された商品は、それよりも前にdPackにデータ連携されています。