多種多様な分析画面がすぐに使えます

私たちがdPackを20年前に開発した時から、売上分析機能に注力してきました。それは当時のPOSではその記録した膨大な売上データを集計したり分析することはほとんどできなかったからです。

dPackでは20年前から売上データをレシート単位(トランザクション)で保管しています。数億レコードにおよぶ売上データを使って売上分析ができます。それはBigデータという言葉がこの世にまだ存在しない頃からです。

ここでは、その分析画面のいくつかをご紹介しましょう。

1.業績照会

POSデータを使えば、表形式やグラフでいろんな切り口での集計が可能です。例えば店舗別に並べて業績を比較したい場合には「業績照会」機能が便利です。業績照会は、日別、週別、月別だけではなく、セール期間だけの日付範囲指定や検索条件による絞り込みも可能です。

また、その表やグラフを集計したり参照する権限もユーザーごとに設定できるので、見せるべきものは見せ、見なくてよいものは見せないようコントロールできます。

①店舗別業績照会

もっともオードドックスな店舗一覧形式の業績照会です。


②日別業績照会

全店合計で表示していますが、虫眼鏡の欄にある抽出条件を店舗に変更すると、その店舗だけの表示に切り替えることができます。


③週別業績照会

週毎に集計することができます。店舗や期間を指定することができるのはすべての画面で可能です。


④月別業績照会

前年同月との比較に使用することが多い集計表です。月次決算で予算との比較などにも利用されます。


⑤曜日別業績照会

指定した期間で曜日別に集計するとどのような特徴があるかを見る表です。曜日別の業務負荷を測定してシフト管理などに役立てることが多いです。

 


【便利な使い方】

さらにこれらのデータはグラフ表示に切り替えたり、EXCELで使用できるファイルでダウンロードすることもできます。

2.時間帯別売上分析

レシートデータを保持しているからこそ複数軸で集計できるのが、売上分析の強みです。

①時間帯別売上

②時間帯別売上(店舗別を横軸)

③時間帯別売上(部門別を横軸)

④時間帯売上(日別を横軸)

⑤時間帯別売上(月別を横軸)



表形式は、横軸と縦軸の組み合わせで表現しますので、いろんな組み合わせを用意してあります。上記の表の横軸を、縦軸に追加した表形式です。

⑥時間帯別店舗別売上

⑦時間帯別担当者別売上

⑧時間帯別部門別売上

 


3.部門別売上分析

小売店では商品の種類を「部門別」とし集計することが多いので、部門別売上集計も多種多様に用意しています。

①部門別売上

②部門別売上(店舗別)

③部門別売上(時間帯別)

④部門別売上(日別)

⑤部門別売上(月別)


また、店舗別を縦軸に移動して表現します。EXCELダウンロードなどで扱いやすい形式です。

⑥部門別店舗別売上

⑦部門別担当者別売上

4.担当者別売上分析

小売店のなかでも販売担当者ごとに売上を集計することがよくあります。販売担当者に予算目標設定がされていたり、個人の業績評価に使うことができます。

①担当者別売上

②担当者別売上(時間帯別)

③担当者別売上(部門別)

④担当者別売上(日別)

⑤担当者別売上(月別)


5.店舗別売上分析

店舗別の売上分析は翌期の予算作成などでよく利用されています。

①店舗別売上


②店舗別売上(時間帯別)

③店舗別売上(部門別)

④店舗別売上(日別)

⑤店舗別売上(月別)

6.商品別売上分析

レシートデータを保持しているからこそ可能になるのが商品別売上分析です。

①商品ABC分析

②商品別売上(店舗別)


③商品別売上(日別)

④商品別売上(月別)

⑤商品別売上(曜日別)

⑥商品別店舗別売上

⑦商品別担当者別売上

 

これからもご要望を取り入れながら分析帳票画面は増やしていく予定です。


 

 

dPackはPOSとリアルタイムでつながっています

dPackは、NECモバイルPOSとデータ交換を実現しています。

その日の売上データを5分間隔で自動的に取得していますので、売上金額などをd-Packの分析画面でほとんどリアルタイムに照会できます。

売上データには販売数量も含まれており、在庫数量から自動的に引き落としますので、リアルタイムに近い在庫数量を照会することができます。

(注意事項)

①データ交換は設定時間によって異なります。初期設定は5分間隔でデータ交換しています。

②NECモバイルPOSをオフラインでご使用された場合には、オンラインになってからの更新になります。

レシート内容の照会と修正ができます

もう20年以上前のお話になりますが、dPackをPOSとつなげたときにお客様から教わったことに「店舗のPOSでレシート削除をさせない」という経営方針がありました。店頭のPOSでレシート削除を認めると、お客様が帰られたあと返金があったかのように見せかけることができるので不正の温床になるというのです。

「本当に間違えたらもう一度入力しなおしてお客様に対応する。差額は返金等の対応をするが、間違えたレシートの削除については必ず本部に報告書を提出させて本部で修正する」

ということは、dPackに取り込んだレシートデータを画面上で照会できて、さらに削除することができるようにしなければなりませんでした。

さらに、その修正後の売上情報は経理システムに会計仕訳としてダウンロードしなければなりません。売上高の計上仕訳を、経理システムに手入力するのは店舗数が増えれば増えるほど手間がかかるのです。

dPackはPOSデータを取り込んで会計まで送信できる精度にチェックして確定させる必要がありました。

その機能を実現したのが「売上登録」です。

1.日次の売上データを総覧する

該当する月毎の日付単位でのいわゆる「Zレシート」に相当する情報が一覧表示されています。

データ交換によってPOSデータを取り込んで日別に集計した一覧表で照会できるようにしています。POSデータは売上情報だけでなく、その支払方法まで含まれています。会計仕訳を起票する際には、クレジットカード払いの区別もしなければなりません。


【便利な使い方】

クレジットカードは決済代行会社ごとに入金になりますので、「(借方)売掛金 / (貸方)売上」として仕訳計上する時に、決済代行会社の別に区分して計上したいというご要望を受けることがあります。その場合、店頭でクレジットカードの種別を分けられるように支払方法にクレジットカードの種類別にわけるという方法で対応されることが多いです。


それでは、売上日の修正をしてみましょう。日付をクリックするとレシート明細の一覧が表示されます。

2.レシートの売上日変更または削除

POSのレシートデータの修正で最も多いのは、売上計上日の間違いです。日次の締め処理(POSの閉設処理)をするのを忘れて、翌日もそのままPOSレジを操作してしまった場合に生じます。

売上計上の日付を間違えると、その日は売上データが存在しないことになりかねません。そこで、複数のレシートデータを売上日一括変更できるようにしています。

また、レシート削除についてもこの画面で行うことができます。間違えたレシート番号を本部に報告してしかるべき責任者の承認をもらってから、レシート削除の手続きが行われます。

3.レシート照会

削除する前に、レシートの指定が正しいかどうか確認します。削除したいレシート番号が報告されているとはいえ、そのレシート番号を書き間違っている可能性もありますので、レシートの内容を照会して確認したうえで削除するようにします。


【便利な使い方】

dPackでレシートデータを削除しても、POSのレシートデータまで消えることはありません。あくまでも正しい売上高を計上するためにこの「売上登録」機能を使います。

POSデータについては電子帳簿保存の要件を満たすように、入力されたそのまま、お客様にお渡ししたレシートの情報のまま保存されていて、dPackでは管理上の正確性を保つように修正することができるという使い分けになります。

次の説明「分析」カテゴリーにすすむ

タブレットPOSのデファクトスタンダード

創業以来20年間のPOS機器問題について、とうとう解決する時が来ました。

それが、NECのモバイルPOSです。

当社は2015年に、このモバイルPOSをdPack次期バージョンであるd3の標準POSにすることを決めました。

今から20年前は専用のハードウェアに専用の無線通信プロトコルを使って、各メーカーはPOS本体やハンディターミナルを運用していました。メーカー独自の技術を使って実現されていたので、保守サービスもメーカーが行っていたのです。

2004年になってWindowsPOS標準が提唱されたり、linuxPOSが発売されるなど、パソコン技術による安価なPOSが市場に出回りました。しかし、ハードウェアそのものの耐久性が問われるので、大手メーカーの寡占を突き崩すことは出来ませんでした。

それが、大きく変化する時が来ました。2008年のiPhone発売、そして2010年のiPad発売です。

インターネットが常時接続になり、データがクラウドに保存できるようになりました。
そして、タッチパネル操作が耐久性を解決しました。機械部品であるボタンはとにかく故障が多い…これをタッチパネルにしたことですべてソフトウェアで解決できるようにしたのです。しかも、クラウド環境から設定を遠隔操作で変更できるようになりました。

2012年ごろからベンチャー企業がiPadPOSを相次いで発売、無償でPOSソフトウェアを配布する会社まで現れます。それでもiPadのような機器で本当にPOSが動くのだろうか…やはり保守が心配だという声はまだ聞こえていました。

そこで登場したのがNECモバイルPOSでした。サポート面でもNECブランドの安心感があります。

当社は、このNECのiPadPOSについて2013年から注目していました。


このサービスが2014年に国内で開始されてすぐに評価を開始、2015年に販売店契約を締結し、商品マスターや売上トランザクションなどのデータ交換を実現しました。

その後の数年間、毎月のようにアプリがバージョンアップしていくスピードを見ても、このPOS製品が業界標準になっていくのは時間の問題だと考えています。

次の説明「分析」カテゴリーにすすむ