シフト管理は従業員ともつながっています

何人もの従業員で交代制で運営されている店舗は、常に人員配置で苦労しますね。登録されているスタッフに空き時間にシフトに入ってもらえないか、まるでアンケート調査のように毎日シフト調整を行わなければなりません。

dPackは、従業員の皆さんが使っているスマホから、希望のシフトを登録してもらい、予定シフトとして確定させて、実績シフトとして記録する方法をとっています。

1.希望シフト

従業員は、スマートホンから勤務可能な時間帯を「希望シフト」として登録することができます。

あらかじめ働くことのできる時間を責任者に連絡しておくことで、シフト調整が迅速に行えるような仕組みを用意しています。

2.シフト表は希望と予定と実績を比較する

従業員別に画面照会することのできるシフト表は、希望、予定、実績の3種類を比較しながら見ることができます。もちろん従業員のスマートホンからも確認することができます。

また、それらのシフト情報はカレンダー形式に表示することも可能です。

3.予定シフト

店長などのシフト管理を行う責任者は、従業員の希望シフトを見て、日々の予定シフトを確定していきます。その時に、店舗内の職場名、例えばレストランならホールやキッチン、雑貨屋さんならレジや倉庫や売り場担当者などの区別と、社員やパートアルバイトなどの職位別にバランスを確認しながらシフトを組んでいくことが多いです。

dPackでは、それらの配置状況を時間帯ごとに確認しながら予定シフトを確定させることができます。

曜日やイベントによって、店舗のシフトは必ずしも従業員の希望通りにするわけにはいきません。

それらのバランスをコントロールしながら効率的なシフト管理ができるよう工夫しています。

4.実績シフト

シフト管理で「実績シフト」とは、その日に実際に従業員が勤務した実績という意味で表示しています。dPackでは、勤怠管理機能も利用されると、実績シフトはタイムレコーダーの出退勤時刻が自動的に表示されるようになっています。

実績シフトは日報でも必ず表示されるようになっていますので、内容を確認して修正が必要な場合には日報画面から修正入力することができます。

社内の物流センターからも仕入できます

店舗から社内の物流センターへ発注して、物流センターから送られてきた商品を受け取って店頭に並べて販売している場合には、社内仕入の機能を使います。dPackでは、店舗と本部または物流センターをシステムでつなぐことで、在庫数量の移動状況をすべて記録しています。

1.店頭から発注入力を行う

店頭で見回りをしたり棚卸をしたときに、商品を補充しなければいけないことに気づきます。その商品を発見したらバーコードをスキャンすることで社内発注を入力することができます。

2.本部物流センターで社内受注を処理する

店舗から発注された内容は、店舗別、商品別、発注書別に内容を画面から確認することができます。またそれらの社内受注データは、EXCELファイルでダウンロードできるので、外部仕入先への発注データの受け渡しや発注書の印刷などに活用することができます。

3.本部物流センターから店舗へ補充する

外部仕入先から納品があった商品や、すでに物流センターに在庫があった商品については、すぐに店舗へと出荷作業が行われるでしょう。

つまり、店舗に到着した商品はすでに本部物流センターで出荷されたことがシステム上登録されています。dPackではこれを画面上に呼び出して「社内納品」として処理します。

店舗は、商品が店舗に届いているのを確認した上で仕入処理していきます。

商品に同梱されている出荷票に表示されたバーコードから、社内納品の画面を呼び出すこともできます。

 

在庫管理はその動きを記録するところから始めます

店舗で在庫管理をしたい時に、初めにぶつかる問題は販売した商品の数量をレジで入力した上に、在庫管理システムにも再入力しなければならない問題でした。EXCELで在庫管理しているケースも多いのです。せっかくPOSを導入したのに、その二重入力がそのまま続くのでは意味がありません。

dPackは売上数量データをPOSから取得していますので、この数量を在庫から自動的に引き落として常に最新の在庫数がわかるようにしています。

それでは、その在庫数を増やしたり減らしたりする機能をご紹介します。

1.在庫数量を増減させる種類(入出庫区分)

dPackではすべての入出庫を広い意味で「在庫移動」ととらえています。その在庫移動について「どういう理由で移動したのか=入出庫区分」を記録することで、在庫管理がわかりやすくなるという考えで作られています。

入出庫区分は、入庫、出庫、廃棄、調整の4種類に分かれており、それぞれ10個ずつユーザーが自由に設定する事が出来ます。なお、初期設定は以下の通りです。

①売上(レシートデータから自動出庫)

POSから取り込んだレシートデータに記録されている売上数量を、在庫数量から自動的に減らすことができます。

POS上で返品処理が行われた場合には、自動的に増やすことができます。

②仕入

店舗が仕入れた商品数量を入力するときに使う入出庫区分です。発注納品や社内仕入の機能を使わないでシンプルにただ仕入れた商品数量を入力するときに使用します。

別に用意されている社内仕入の仕組みや購買管理オプションで発注納品機能を使用すると、自動的に入庫されるのでこの作業は必要ありません。

③出荷

店舗がネット販売などで商品を直送出荷したいときなどに使用します。社内でサンプル品として自家消費したり、POSを使わないで売上計上する場合などに必要な入出庫区分です。

④廃棄

賞味期限切れの商品や品質劣化などの理由で在庫から減らして廃棄する場合に使用する入出庫区分です。廃棄には賞味期限切れなどの正当な理由で廃棄することもありますので、これを区別して登録することが可能です。

⑤移動(店舗間移動)

在庫を他の店舗に移動させて販売機会をうかがうなどの対応をするときに使用する入出庫区分です。出庫(在庫減)だけでなく、受け入れた側の店舗では入庫(在庫増)もありますので、同様にこの入出庫区分で登録します。

店舗間移動だけではなく「組織間移動」機能ですので、本部への移動も行うことができます。この区分は全社的に合計するとプラスマイナスがゼロになる運用ルールになるでしょう。

iPadなどタッチパネルを使用して入力するのでテンキーが表示されるように作られています。キーボードが表示されて画面が狭くなることはありません。

2.実地棚卸と在庫差異

店舗によっては、毎週または毎月(または責任者の人事異動の時)に実地棚卸を行って、実際の有り高を確認することがあります。その時に棚卸数量を入力することができます。また、実地棚卸数量を入力すると、帳簿上の在庫数量(理論在庫と呼ばれる方もおられます)との差異を数量と在庫評価金額で自動計算表示することができます。

⑥棚卸

店舗別に棚卸を行うことができます。棚卸の情報は過去の棚卸日ごとにと登録することができます。

棚卸入力は、その商品を選んでから画面上でテンキー入力できます。

商品を目の前にしてバーコードを読み取って数量だけ入力していく実地棚卸方式にも対応しています。

店舗内に在庫置き場が複数ある場合には、置き場所を分けて棚卸することもできます。簡易ロケーション管理機能です。

⑦在庫調整

棚卸が確定すると、在庫数量を正しい数量に変更しなければなりません。dPackでは在庫の差異を計算していますので、その値で自動的在庫調整を行うことができます。

在庫調整は、在庫数量を上書きするのではなく、在庫移動の一種として自動入力されるので、その時に使用する入出庫区分が在庫調整です。

3.在庫照会

在庫の動きを日付順に見ることができるのが在庫照会の入出庫台帳です。

在庫がおかしな動きをしていないか、入力間違いがないかなどをここで発見することができます。

棚卸で差異が出たときにも、この入出庫台帳で原因を探ります。仕入数量を間違っていたり、品番を間違っているなどの差異の原因が帳簿上(理論上)の間違いであることを発見できます。

棚卸は実際に数えた数量が間違っている場合もありますが、在庫管理に登録するのを間違っている場合もありますので、十分な確認作業が必要です。

日報は店舗と本部をつなぐメッセージです

当たり前ですが本部や他の拠点から離れたところにあるのが店舗です。店舗はそのお客様に近づくために出店しているのです。だとすると、店舗と本部をつなぐ仕組みが必要でした。

それがこの「日報」機能です。定期報告としていますので週報でも構いません。それは運用ルールに基づいてください。

毎日の売上データ等を日報入力する必要はありません。POSデータを取り込んでいますので、自動的に数値を表示します。日報入力をする日付を選んで、入力を開始することができます。

日報入力する項目は、各社各様に異なっていますが、dPackでは標準的な日報として、

①売上情報

②支払情報

③現金管理

の3種類にまとめました。項目名称が青い文字になっているところは、詳細が入力できることを表しています。

元になるレシート番号がわかっている返品は、レシート削除(VOID)報告や返品報告書を理由付きで報告することができます。

こうして、店舗と本部をつなぐ日報機能が準備されているのです。

 

 

予算を登録する(売上予算、仕入予算、人件費予算)

店舗管理に必要な要素に、予算登録の機能があります。店舗が独立して採算がとれているのかどうかを把握することは、減損会計が適用されている現在ではとても重要な指標となるのです。

予算といっても、売上だけではありません。仕入も人件費も予算設定が必要です。これら仕入高と人件費を管理可能費といいます。店舗運営には、廃棄ロスが生じないように仕入れ、無駄な人員配置が生じないよう効率的なシフトを組むことが求められているのです。

1.予算登録を行う店舗を選ぶ

予算設定を担当する人が、複数の店舗を担当しているケースもありますので、予算登録はまず店舗を選択するところから始めます。予算を入力したい店舗名をタッチします。


【便利な使い方】

この画面で店舗予算が一覧表示されているので、どの店舗がどこまで予算登録が進んでいるのかを進捗管理することができます。全社の予算編成責任者は、この画面を見て各店の予算作成者を指導することができます。


2.予算登録は原則として日次で

予算と言っても、金額を入力するだけではありません。例えば、売上予算については、客数や客単価という過去の統計上の数値がベースとなって将来の変更点を加味して、結果的に売上高を推定することができるのです。

客数は前年比同数としても曜日によって変化するでしょう。客単価は商品構成やおススメによって店頭の努力によって計画的戦略的に引き上げていくことができるのです。

同様に、仕入予算は仕入率(≒原価率とみなしています。在庫量に大きな変動が無いと前提しているからです)は、取り扱う商品の付加価値によって変化するので、予算を組む時の商品戦略に基づいて予想していきます。付加価値の高い商品を品ぞろえすること、新商品を開発することを想定しながら仕入予算を編成します。

人件費予算は売上高に連動して変動費として考えます。なぜなら効率的な人員配置が必要だからです。無駄な人件費が発生しないようにコントロールすることが求められるでしょう。

これらを日次で予算組みすることは大変そうに思われるかもしれません。しかし、慣れてくると経営者間隔が身についてくる大切な業務ノウハウであることがわかっていただけるでしょう。

日次で登録した予算を月次で集計して、俯瞰してみます。特にバランスが偏っていないかをチェックするのに有効です。

また、日次よりもっと細かい「時間帯別」に予算登録したいという場合にも対応しています。

3.EXCELファイルでアップロードして登録

予算の登録は、画面上からの入力だけでなく、EXCELファイルにダウンロードした後で、EXCELにて入力し、そのファイルをアップロードすることで一括登録することができます。

こうして登録された「予算」は、すべて分析画面の表示項目として使用されるのは言うまでもありません。